商標審査基準説明会その3

知財情報

商標の審査基準説明会に行ってきました。
近いうち(施行日未定)に商標の登録対象として新しいタイプのものが追加されます。
その新しいタイプとは、「動き商標」、「ホログラム商標」、「色彩のみからなる商標」、「音商標」、「位置商標」です。
説明会を聞いた私の感想としましては、新しいタイプの商標について登録は結構困難だということです。
講師は特許庁商標課の方でしたが、講義の随所に登録は難しい的なことをちりばめてました。
今日は「動き商標」、「ホログラム商標」、「位置商標」についてわかっていることをまとめようと思います。
これらは従来の図形や文字商標の判断とそれほど大きく変わるところはありません。
類比判断で若干考慮しなければならない部分はありますが、それは個々のケースとなりますので個別に相談ください。
動き商標はまさにその商標の動きを保護するものです。
何が動くのか、何を表すのかが問題となります。
動くものや動いた軌跡が表したものが他人の商標と類似している場合は登録されません。
ホログラム商標は見る角度で表示面が変わるものです。
それぞれの表示面で表されたもので類比判断が行われますが、それぞれの表示面が結合していると判断された場合には一体的に判断されます。
例としてはこれです。
ホログラムの一つの表示面には「MOUN」が記載されていて、他人の文字商標「MOUN」があってもこれらは非類似となります。
MOUNTAINで結合されていると考えられるからですね。
位置商標はまさにその標章が付される位置で特定しようとするものです。
講師の方はパソコンで赤いぽっちがまん中にあるものがありますね。ああいうものです。といっていました。
それそのものはなんてことないものですが、それが商品の決まった位置にあることで特定の出所を想起させるようなものということのようです。
ただし、位置だけで識別力というのは難しいということも言っていました。これもおそらく色彩や音と同様に使用なしでの登録は難しいということでしょう。
とりあえず3回にわたって概要を紹介しましたが、若干の変更はあると思いますので、そのときはまたここで紹介したいと思います。

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